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2021年からマイナンバーカード+マイナポータルで雑所得の確定申告ができるように
マイナンバーカードが必要ですが、2021年からマイナポータルアプリで雑所得の確定申告ができるようになりました。
このサイトを見ている方は恐らく兼業トレーダーの方が多いのではないかと思いますが、マイナポータルでの確定申告は以下の時に便利です。
- 会社に副業がバレたくない場合
- 雑所得分の税金をクレジットカードで納税してポイントを貰いたい
雑所得分の税金はコンビニ引き落としや銀行振込でも支払えますが、還元率1%以上のクレジットカードを持っているならクレジットカード納税が一番得です。
- クレジットカード納税は1万円あたり手数料76円
- 割合にして0.76%なので、還元率1%以上のクレジットカードならポイント分が上回る
マイナポータルアプリでの雑所得の確定申告のやり方
用意するもの
- 本業の源泉徴収票
- マイナンバーカード
- NFC対応スマートフォン
- 寄付やふるさと納税をしていればその領収書(データでも可)
今どきのスマホはだいたいNFCに対応していると思います。
- おさいふケータイのFeliCaとよく似た規格ですが、NFCでは電子マネー決済はできません。
早期申告
雑所得の確定申告は2月16日から3月15日まで受け付けですが、源泉徴収票さえ手元にあれば早期に申告できます。
- マイナンバーカードを使ってマイナポータルにログイン
- メニューの『事前準備する』をタップ
- ふるさと納税、寄附金控除、生命保険などによる控除がある方は次の画面でチェック
単純な寄附金控除もふるさと納税と同じ扱いになります。
確定申告開始
事前申請でも2月16日からの本申請でも雑所得の開始はこの画面からスタートします。
- 『確定申告する』をタップ
- 『作成開始』をタップ
- 説明が表示されるので『次へ』をタップ
- 確定申告をする年分について聞かれるので『はい』をタップ後『次へ』をタップ
- 一般的な兼業トレーダーや副業をしている人は『給与』と『雑(その他)』にチェック
- 株式譲渡など分離課税がある人はそちらもタップ
e-Taxとの連携方法について聞かれます。
マイナポータルを使っている人は『マイナンバーカード方式』の方が楽でしょう。
『マイナポータルとの連携』は証明書が必要であれば『連携する』を、必要なければ『連携しない』を。
雑所得の確定申告なら『連携しない』で大丈夫です。
- 『同意して次へ』をタップ
- マイナンバーカードを読み取ってe-Taxにログイン
確定申告
- 『次へ』をタップ
固有資産税や寄附金控除などに関するXMLデータを持っている場合はここでアップロードできます。
(まだ対応しているところは多くありません)
- 『次へ』をタップ
源泉徴収票の種類を選択する画面になりますが、社会人の場合は年末調整済みの源泉徴収票が手元にあると思います。
- 『入力する(年末調整済み)』をタップ
源泉徴収票入力
直接入力することもできますが、精度の高いカメラ読み取り機能があるのでこちらを使いましょう。
スキャンアプリで取り込んだ源泉徴収票の画像をパソコンに映してスマホで読み込むこともできます。
カメラ読み取りで金額などはほぼ確実に入力を終わらせることが可能。
会社名や金額に誤りがあった場合は手動で修正しましょう。
- 源泉徴収票の入力が終わったら『次へ』をタップ
雑所得の申告
いよいよ兼業トレーダーにとって肝の部分です。
雑所得の区分は以下。
- 個人年金
- 原稿料
- 講演料
- 印税
- 放送出演料
- 暗号資産
- その他
暗号資産があるのにFXはないので『その他』に設定して名前を入力します。
- 収入金額と必要経費を入力
経費に関しては項目を追加して『通信費』や『書籍購入代』など細かく入力することもできますが、一括で申請しても特に税務署から質問が来るようなことはないので管理人は一括で済ませています。
トレーダーが経費で落とせるものに関してはこの記事の文末を参考にしてください。
控除額入力
寄附金控除や医療費控除がある人はこちらで入力。
- 税金の延期の有無や納付方法などを入力
納付方法は記事冒頭に書いた通り還元率1%以上のクレジットカードを使うのがオススメですが、
副業の収入がある程度大きくなっていくとクレジットカードの限度額に到達する可能性があるので、その場合は引き落としなどにしましょう。
本業で特別徴収済みの人が追加で支払う普通徴収分の目安
兼業の場合は既に本業の特別徴収で天引きされている分があるので、
ザックリと本業の年収が5~600万円前後の人なら雑所得金額の20~25%程度が普通徴収分の目安。
本業の年収が600万円程度の人がトレードで200万円勝つと、40万円前後くらいは普通徴収で支払う必要があると言うことですね。
所得税の税率
本業と合わせた所得が以下の金額に到達するごとに所得税率が切り上げられます。
本業の方は既に天引きされている分があるのでこの税率をそのまま払う訳ではありません。
可能であれば以下のボーダーライン、900万円/1,800万円/4,000万円を跨がないように調整したいところです。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円 から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
確定申告終了
マイナンバーカードを2回スマホに読み込ませて終了になります。
クレジットカードで納付する場合はこの後に国税庁の『国税クレジットお支払サイト』で手続きをしてください。
お疲れさまでした。
トレーダーが経費として計上できるもの
有料の海外FX口座を使っている場合、口座の取引手数料(片道4ドルなど)
有料口座は概ね通常口座よりもスプレッドが狭くなりますが、取引手数料を経費計上できるのも魅力と言えます。
EAなどを動かしているサーバーがあればそのサーバー代
サーバー代は通信費として全額経費計上可能。
10万円以下のパソコンなど
トレード用に10万円以下のパソコンを購入した場合、そのパソコンのトレードの利用割合に応じて経費にできます。
- (10万円以上のパソコンは毎年減価償却)
例えばパソコンの利用時間のうち、トレードをしている時間が1/10ならパソコン代金の1/10を経費にできます。
兼業ではなく個人事業主などの場合、10万円以上のパソコンも一括償却できるようになりました。
家賃
自宅でトレードをしている場合、トレードに使っている利用面積に応じて家賃を経費にできます。
- 例: 家賃が10万円で20平米→トレードに利用している面積が2平米→1/10の1万円を経費計上可能
利益はSpreadsheetなどにメモを取っておくのが確実
海外FXの入金・出金を全てbitwallet経由で出金すれば簡単に損益が分かりますが、実際には銀行なども併せて使うことになるでしょう。
銀行のCSV出力などで探すのも中々大変なので、ややアナログですが
- 入出金時
- 経費発生時
にSpreadsheetなどにメモを取っておくのが確実です。