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LS比率とは
主にビットコイン(BTC)FX界隈で使われ、広まっていったものと認識していますが、為替FXやCFDなどにおいてロング保有者とショート保有者の割合を数値化したものです。
上昇相場であってもロング所有者が増えすぎるといわゆる『高値で掴んだ』層が増え始めるため、価格の伸び悩みにより大量の利確が発生したり、利確に伴う下落から強制ロスカットが連鎖したりして相場が下落へ転じることがあります。
下降トレンドはその逆で、底値でショートをした層が損切りをすることによりショートカバーによる上昇が発生し、上昇トレンドへ回帰したりすることも。
実際にLS比率を見ていると、上昇トレンドの通貨ペアはショートポジションに偏っているパターンが目立ちます。
簡単に言うと少ないポジションの方が有利
ファンダやテクニカルも考慮しないといけませんが、やはりあまりにロングやショートに偏っていると相場は逆方向に動きやすくなります。
LS比率が確認できるサイト
外為情報ナビ
https://www.gaitame.com/markets/tool/position_ratio/details.html?country=usdjpy
日本人トレーダーのポジション保有率を感覚的に確認することができるサイトです。
東京時間のトレンドはロンドン時間やニューヨーク時間で覆されやすく、身も蓋もない言い方をすると日本勢は燃料にされやすいので、こちらのポジションがあまりに偏っている場合は注意をした方がいいでしょう。
為替のみの情報なので、株価指数や貴金属などCFDの情報は取得できません。
『取引データ』をタップすることでポジションの割合を確認することができます。
色のついていないポジションが含み損ポジションになります。
SAXOBANK(サクソバンク)
https://www.home.saxo/insights/tools/fx-open-positions/tool-details
日本向けの展開もしているSAXOBANKのポジション比率を確認できるサイト。
外為ナビと違い、ゴールド(XAUUSD)の情報も確認できます。
OANDAより取引量が大きく、信頼のおけるデータと言えるでしょう。
ポジション比率は左の赤がロング、右の青がショートです。
タップすることで具体的な数字の確認も可能。
画面下に表示される『Open Positions』では左側がロングで右側がショートになります。
赤が含み益、青が含み損のポジション。
OANDA(オアンダ)
ポジション比率
https://www1.oanda.com/lang/ja/forex-trading/analysis/open-position-ratios
オーダーブック
https://www.oanda.jp/lab-education/oanda_lab/oanda_rab/open_position/
チャートとしてよく用いられるOANDAですが、取引量自体はSAXOBANKに劣ります。
とは言えオーダーブックは三平氏など参考にしているトレーダーも多数。
『オープンポジション』をタップすることで現在開かれているポジションを確認することができます。
オレンジが含み益で青が含み損のポジションですが、2019年7月現在でのドル円(USDJPY)は含み損のロンガーが多く、上値が重いと言うことがよく分かります。
一方では108.5円を境に含み損のショーターもそれなりに捕まっていますね。
LS比率が表示できるiForex(アイフォレックス)のアプリ
iForexのスマートフォンアプリでは簡単に各通貨ペアのポジションを確認することができます。
ゴールド(XAUUSD)など取引量があまり多くないCFDは業者によってかなり比率が異なったりしますが、為替FXに関してはどの業者でも似たような数値になるので、手軽に使えるiForexのアプリを使うのも手。
iForexのアプリは他にも価格アラートを無制限に設定できるなど意外に優秀なので、アカウントを作っておくと便利です。
トレード考慮の一助に
テクニカル分析において最も信頼できるのが見ている人が一番多い移動平均線であることには変わりませんが、『上値が重い』と言った感覚的なものを視覚で確認できるのは判断材料の一つになるでしょう。
レンジを抜けたのに伸び悩んでいる場合は含み損のポジションの損切りや利確が始まっているからかもしれません。
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