目次
建値ストップとは
FXにおいてある程度利益の乗ったポジションのストップロス設定をポジションを持った価格(建値)に変更し、
損失を防ぐ手法を建値ストップや建値カットと言います。
ドル円を110円でロング→110.3円に上ったのでストップロス設定を建値の110円に設定
建値ストップに関してはメリットとデメリットがあるので賛否両論。
一方でストップロスを全く設定しないのは論外なので、こちらについては議論の余地がありません。
建値ストップのメリット
損失を防げる
当然ですが最大のメリット。
ポジションが含み損になることがないので、ずっとチャートを見ていられない社会人の方などはお世話になることもあるでしょう。
建値ストップになってもIBサイトのキャッシュバックは受け取れる
5分以内に決済するとキャッシュバックを受け取れない業者もありますが、
逆に言えば5分以上ポジションを保有すれば建値ストップや損切りでもキャッシュバックを受け取れるので、
ストップロスが滑らない限りは僅かですが利益が生まれます。
TariTali+XMなどのキャッシュバック率が高い組み合わせなら1lotあたり9ドル。
建値ストップのデメリット
建値ストップに引っかかってから狙い通りの方向に相場が動くことがある
いち個人が建値ストップを置いた値など相場は知ったことではないので、
建値へのお返りからの再度狙った方向へ急激なUターン、などの悲しい動きをすることもあります。
これが何度も続くと建値ストップに対して否定的になったり嫌気が差すのも無理はないですね。
特にゴールド(XAUUSD)など、長いヒゲを付けて3ドル(30pips)戻しのような動きをする金融商品ではイライラすることも。
個人的には建値ストップの設定を推奨
デメリットも大きいとは思うのですが、同じポジション解消をするのでも証拠金が減るのと減らないのでは次回の取引に要求される負担が全く違います。
資金の1%を減らした時に取り戻すために必要な利益は1.1%以上。
メンタル面でも証拠金が減った状態よりは変化なしの状態の方がいいことは言うまでもありません。
ロットや入る位置にもよるが10~20pips程度の利益で建値ストップを設定
ドル円(USDJPY)やユーロドル(EURUSD)などヒゲが少ない通貨ペアなら20pips程度の利益が出た時に建値ストップを設定することで安定して資産を守れると思います。
また、あえて逆張りをする時やピラミッディング(増し玉)をする時はなおのこと建値ストップを設定することを推奨します。
ピラミッディングの増し方に関して結構DM貰うから1つ。これ今日のやつだが例えばファーストが1.5ロットだったとしても、
1.5ロットL①
↓
含み益出たら①にSL
↓
1.5ロットL②
↓
①と②の平均建値にSL
↓
2ロットL③
↓
①~③の平均建値にSLってやれば、1.5ロットのリスクで5ロット持てるよ。 pic.twitter.com/lt10Offjzr
— Trend-liner (@trend_liner) April 21, 2021
特に反発狙いの逆張りは利益が出たらすぐに建値ストップを設定し、ポジションも短めに持つことを心がけると損失を防げるでしょう。
もちろん30pips、40pipsと利益が乗っていった場合は利益が出る位置にストップロスをずらしていくことも有効な手段です。
上の画像はゴールド(XAUUSD)でピラミッディングを行ったポジション。
追加した0.4lotのポジションには建値ストップを設定したのですが、建値よりも下の価格まで押し目を作りポジションは解消。
その後再度上昇していったので、結果論としては増し玉は早めに利確ないしは半利(半分利確)しておくのがベストだったと言えますが、
ピラミッディング自体ハイリスク・ハイリターンな手法なので、リスクを減らすために建値ストップを入れたことは間違っていないと思います。
ただし為替FXより値動きの激しいCFD(商品)で増し玉を行うのはかなり難易度が高い、とも思いました。
Trend-liner氏のnoteに学ぶピラミッディング(増し玉)とロットコントロール
GEMFOREX+ゴールド(XAUUSD)と言うキャッシュバック率の高い組み合わせだったのがせめてもの救いですが、
2022年に見返すと非常にもったいないポジションですね…。
為替FXでは30pips以上の利益が出れば十分
為替FXではポンド円(GBPJPY)やポンドドルなどボラティリティの高い通貨ペアであっても、30pipsを超えて1方向に動き続けることは少ないと言うことはチャートを見ていれば分かります。
したがって30pips以上利益が出た時点で全て利確してしまうか、半分利確して利益が出る位置にSLをずらすことを推奨します。
管理人自身そうだったのですが、デイトレード~スイング気味のポジションで100pips以上の値幅を取った成功体験などがあると、つい値幅を狙ってしまいがち。
ですが、要人発言や指標などでない限り、リバウンドを繰り返しながら高値や安値を更新していくのが為替FXの通常の値動き。
常にホームランを狙うよりはほどほどのところで利確をして様子見をしていった方がトータルで利益が出ることは間違いありません。
ネックラインやサポート付近ではポジションの半分もしくは全部を利確
画像はポンドドル(GBPUSD)の1時間足です。
前回高値付近の緑色のゾーンで激しく売買の攻防が行われ、ネックラインになっていることは誰の目にも明らかですね。
例えばショートポジションを持っていた場合、この緑色のゾーンに触れたあたりでポジションの利確を考えるべきです。
ネックラインを一発で割ることはほとんどない
ビットコイン(BTC)など歴史の浅い仮想通貨などならともかく、為替や商品先物は実需に基づいた値動きをする上に取引量が多いので、すんなりとネックラインを抜けて落ちることはほとんどありません。
大体の場合はダブルトップやトリプルトップ(三尊)を形成します。
うん、以前から薄々わかってはいたが今データ収集作業してて確信した。
ダブルトップとダブルボトムは三尊・逆三尊よりも出現極端に回数が少ない。
しかもダブルボトム・ダブルトップの2本目のボトムとトップを下位足で見ると結構な確率で三尊・逆三尊になってるからそっちに注目した方が良い。
— Trend-liner(傾向線者) (@trend_liner) September 1, 2019
ポンドドルはその後、結果的にネックラインを下抜け、再度ネックライン超えを試しに行くものの反落しています。
こう言う時にポジションを持ち続けていれば良かったと思うよりも、ネックラインがレジスタンスに変わっていることを確認後ショートを入れた方がいいでしょう。
大きな値幅を狙ってトレードをしたことがある人は思い当たる節があるはずです。
画像はゴールド(XAUUSD)の4時間足です。
こちらも分かりやすい上昇トレンドラインで支えられており、このトレンドラインを割ることを期待したショートポジションを燃料に大きく反発しています。
ゴールドなどの値動きの大きい先物はなおさら欲張らずに利確しておくことを意識しましょう。
為替FXもゴールドCFDも30pips(3ドル幅)で利益としては十分で、その日はもうトレードを畳んでもいいくらいです。
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